|
今は華やかな花ばかりが求めめられる時代です。人気タレントの派手な生活にスポットライトが当たり、花形スポーツ選手のファッションが話題になる。人々の目を引く華麗な花々は日々咲き乱れて尽きることがありません。 しかし、美しいかに見える花には実態がありません。実態は、根のほうにあります。だから、根のしっかりした花ならまだいいのですが、みんな、そんなそんなこと気にもせず花であればいいという感覚です。 出世したいとか、有名になりたいというのも、それによって人生がどのように豊かになり、どういう意味があるのかという根っこの部分を押さえていなければ、ただの薄っぺらな花の欲望でしかありません。 スポーツの世界も花になっています。スポーツは本来、実とか根でできているのに、みんなが求めているのは花の部分だけです。スタープレーヤーはサラリーマンの常識をはるかに超えるお金を手にし、そのことがみんなに夢を与えるといわれます。しかしこれは花でしかありません。 素晴らしいプレーという実なり根を見せてくれたほうが、よほど夢を与えます。「お金はいっぱいもらえるからプロ野球選手になりたい」というのが夢なら、子供は花だけを求めるようになります。何億、何十億円という給料をもらうことが夢だという幻想を振りまくのは本末転倒です。 そんなふうになってしまったのもそもそもビジネスが花の世界であり、現代社会はビジネス本位の社会だからです。終戦後、日本人は経済を伸ばせ伸ばせと花を咲かせようとやってきましたが、いつしか実や根を忘れ、花は花でも造花を追い求めるようになってしまいました。 教育からして、根などを教えないで無花を求めることばかり教えています。心の入らない造花の教育ばかりするので、人の心が見えなくなった若い人が平気で罪を犯すようになるのです。実や根にも目がいくような教育の仕組みができて、そうした中で感性を育てる子供たちが多くなれば世の中も少し変わってくるはずです。 造花を作るのは簡単です。アイドル歌手や俳優、タレントは歌唱力や演技力という実や根がなくても、周りが巧妙に仕掛けを作って売り出せば花としてみんなが賛美してくれます。芸能ビジネスがうまく仕込めば花は簡単に売れるのです。 ところがアメリカのショービジネスの世界は違います。たとえばブロードウェイなどでは、ものすごく鍛錬を繰り返してしっかりした根や実をつくった上で花を咲かせるという競争システムができています。誰しも根っこがあり、葉があり、実があって、その上できちんと花を咲かせるのです。 ★根を無視して花ばかりを求めると肝心なものが見えなくなります。 花を追求するとお金が儲かったり、多少の成功は得られるかもしれません。しかし、ふと自分の心を見つめると何にもないことに気がついて空虚な気持ちになるはずです。 建築でも土台という根っこの部分がしっかりしていなければ、モロくなります。日本人がほんとうに自信を回復するには、根があってこそ、ホンモノという感覚を取り戻さないとダメなのです。 |
|
|||
Copyright (C)2015. 怖いほど当たる四柱推命 All rights reserved. |