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私たちはふだん、大きな変化が起こらない限り「今どんな調子だろう?」といって自分の調子を意識するようなことはあまりありません。しかし、それは意識されないだけで、ふだんの調子も絶えず変化の波を描いています。 スポーツ選手は試合ごとにはっきりと目に見える形で好・不調の波を描きます。微妙な波も選手の動きを見れば伝わってきます。それと同じで、私たちの日常生活も絶え間なく調子が落ちたり、上がったりを繰り返しています。 スポーツ選手が「今日は調子がいいな」「今日は何かヘンだな」と思ったりするような感覚で、ふだんの生活や仕事に対して意識を向ければ、調子が悪くなりかけてもすぐに修正し、悪い方向へもっと落ち込むところが防げるはずです。小さなうちにそれにいかに気づくかです。 風邪を引いたと思ったら、早めに気づいてサッと治せば長引くことはありません。火事もボヤのうちなら消すことができます、火が大きくなったら、他の建物に類焼してどんどん広がります。なんでも悪いほうへ行き過ぎたら元へ戻すのに時間がかかってしまいます。 スポーツ選手がちょっとした調子の崩れから長いスランプに陥ることがあります。スランプが長引く大きな理由は、その状態にこだわりすぎることです。いったんスランプにはまると抜け出すことばかりにとらわれます。しかしそうしようと焦るほどスランプは深みにはまっていきます。 ★そこから脱出するには、むしろスランプそのものをいじってなんとかしようと思わないほうがいいのです。スランプをいったん横に置いて基本に戻るのです。 たとえば、野球選手がバットにボールが当たらなくなったら、バットを置いて手だけで素振りをする、ボールが思うように投げられなくなったらボールを置いてシャドウピッチングをしてみる。 基本の動作に戻ることで「これだな」という感触がつかめます。そうやってスランプから脱出できれば、次にスランプがあっても基本に戻ればいいことがわかるので、その期間を短くしていけるのです。 たとえば、イチロー選手は普段からグローブやバットを丹念に手入れします。道具に愛情をこめることで、野球をはじめて覚えた頃の感覚や新鮮な思いを無意識のうちに確認しているのです。これも基本です。イチローは最初に覚えたこの基本をいつもちゃんと持っていて、そこへ戻れるのです。 ★スランプを脱出しようと思えば、スランプそのものをいじらないことです。 |
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